2009.04
2009.4.22
公孫樹(3)
昨日からの雨が上がると、たった一日で境内の様子がいっぺんに変わりました。青葉、若葉の季節に入った・・・という感じです。
公孫樹の変化をくらべてみて下さい。葉の間から透けていた青空が見えなくなりました。まだ葉が完全には成長しきっていませんが、ぐっと存在感を増してきています。
私がまだ小学校の頃に、祖父が玄関に出て、公孫樹をながめながら、
「もうじき、必ず毎年一羽だけ飛んできて、公孫樹の樹のてっぺんにとまり、いい声で鳴く鳥が来る。不思議に、この頃にやって来る・・・。名前も知らない鳥だ・・・。」
と、言っていたことを思い出します。私はこれまで時々、この鳥がそうかな・・・と思う時がありました。
薫風や樹のてつぺんに鳥一羽 格也
2009.4.9
公孫樹(イチョウ)の芽吹き
「境内の四季」一年間を通じての統一テーマは、「公孫樹(イチョウ)」
の折々の変化を記録していくことにしたいと思います。
芽吹いた葉は、一日一日と変化しつづけ、一週間後、二週間後と、まるで蒸気機関車がまっすぐに近づいてくるように、音まで聞こえてくるように、変化していくのです。
目の前を通り過ぎていく機関車は、あるときはいろいろな人にあふれた客車であったり、あるときは荷物をいっぱい積んだ貨車であったり、音だけがのこる寝台車であったり・・・それらが一年中ずーと、つながって、つながって、通りすぎていくのです。
そして、すべてが通過し終えたとき、今年も終わりとなるのです。一年間をすべて見つめ続けている公孫樹の木の変化を、どうぞみなさんもお楽しみ下さい。